猛暑下での競馬開催、動物愛護団体から批判—韓国競馬当局

原題: Horse racing authority hit for pushing race under extreme heat

The Korea Times 2026-08-09 14:19 海外競馬動物福祉

韓国競馬当局(KRA=韓国馬事会)が記録的な猛暑の中でもレースを強行したとして、動物福祉を訴える市民団体から強い批判を受けている。(Ko Dong-hwan、The Korea Times、2026年8月9日)

■ 何が起きたか
市民団体「済州ビーガン」の告発によると、8月8日(金)には釜山のレッツランパーク釜山慶南において、気温が39.5度に達した午後1時ごろにレースが開催された(当日の公式最高気温は36度)。翌9日(土)にも、済州島のレッツランパーク済州と京畿道果川市のレッツランパークソウルで、35〜36度という猛暑の中、同様の時間帯にレースが行われた。

■ KRAの「対策」とその矛盾
KRAは8月7日(木)と9日(土)に緊急会議を開催し、猛暑対応の特別措置を発表していた。その内容は、気象庁が「熱波警報」を発令した場合には競馬場の運営時間を調整し、「重大な熱波警報」が出た場合には現地状況を確認した上でレース中止も検討する、というものだった。しかし、緊急会議を開いた当日・翌日にも釜山やソウルでデイレースが通常通り行われており、発表した対策が実際には機能していないとして批判を浴びた。

■ 市民団体の具体的な指摘
済州ビーガンは2点にわたって問題を指摘している。
第一に、KRAの発表した対策には「何度になったらレース時間を調整・中止するか」という具体的な気温の基準が明示されていない点。同団体は「直射日光・高湿度・地面や馬場から立ち上がる輻射熱を考慮すると、現場の熱環境は観測気温だけでは説明できない」と述べ、透明性のある基準の公開を求めた。
第二に、KRAが定める「馬の屋外暴露時間を23分以内に制限する」という健康管理方針についても、レース前の準備手順(引き馬・パドック周回・返し馬など)を含めると、実際に馬が直射日光にさらされる時間は23分を大幅に超えるとして、基準そのものの技術的根拠と実効性に疑問を呈した。

■ KRAの回答
KRAのソン・デヨン競馬運営局長は9日、「韓国国内3か所の競馬場における運営において、安全を最優先としている」と述べ、猛暑への特別対策は8日(金)から発動済みであると説明。「熱波による安全事故を防ぐため、現場の運営状況を直接監視する」とコメントした。

■ 背景
韓国では近年、競走馬の福祉に対する社会的関心が高まっており、済州ビーガンをはじめとする動物福祉団体がKRAの運営姿勢を継続的に監視している。今回の問題は、競馬興行の経済的利益と馬の健康・安全のバランスをどう取るかという、競馬界が世界的に直面する課題を改めて浮き彫りにした形だ。

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